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分析ツールを使って高配当株の分析時間を短縮する方法

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高配当株投資は保有し続けることでお小遣いの増える投資ですが、以下のような努力が必要です。

  • 罠銘柄を避け、長期保有する価値のある企業にのみ投資する。
  • 分散投資を行い、業績の悪い銘柄を定期的に入れ替える。

いずれも財務情報・指標を分析する時間のかかる作業です。

そこでこの記事では、可能な限り分析時間を短縮する方法を紹介します。具体的には、自分の見たい重要指標のみ表示できるツールの紹介、おすすめのレイアウト、レイアウトのコピー方法を紹介します。

保有銘柄や分析対象銘柄が増えても「無理せず継続できる」ことを念頭に置いていますので、効率的に高配当株分析をしたい方は最後までご覧ください。

注意事項

私は今回紹介する TradingView の有償版を使っています。まずは利益を得て欲しいので、高配当株投資を始めたての人・配当を得たことがない方にはお勧めしません。

ページ末尾の高配当株投資の参考書籍で学んでいただき、利益を得た後で効率化が必要な際に改めてご覧ください。

なお、私もまだまだ修行中なので今後も分析方針や投資方針は変更する可能性があります。また、投資は自己責任という前提のもと、ご自身の判断で本コンテンツをご活用ください。

高配当株投資を楽にする TradingView

TradingView とは

TradingView は株式・通貨・指数 (日経225や金価格等)・経済指標(失業率など)を可視化し分析できる多彩なツールです。

財務指標のチャートを活用した企業分析や、ヒートマップでの時価総額ベースの企業規模比較、スクリーナーで条件に合う企業の絞り込みが可能。

様々なデバイスに対応しているので、外出先では iPhone, Android アプリで価格チェック、家では Mac, Windows 用アプリ を使って大きな画面でじっくり分析など状況に応じた使い分けができます。

なぜ TradingView なのか

私は以下のような理由で TradingView を愛用しています。

TradingView を愛用する理由
  1. レイアウトをカスタマイズして重要な財務情報・指標のみ表示できるから。
  2. 日本・米国をはじめ世界中の企業分析を1つのツールでできるから。

レイアウトをカスタマイズして重要な財務情報・指標のみ表示できる

世の中には様々なツールが存在しますが、その多くが製作者の選んだ指標を固定のレイアウトで表示しします。自分が使わない財務情報・指標は雑音ですし、見たい情報を見つけるためにスクロールや別ページの閲覧など手間が増えるのは辛いです。

一方で、TraidingView を使うと自分の選んだ指標を好みのレイアウトで表示できます一目で重要な指標のみ確認できるので、銘柄数が増えても無理せず分析できます。

投資・資産形成は長期戦なので「無理せず継続できる」という点を意識してツールを選定してみてください。

日本・米国をはじめ世界中の企業分析を1つのツールでできる

TraidingView を使うことで、日本・米国に加えてヨーロッパやインドなどの企業分析を1つのツールで完結できます。

追加の手間をかけず、いつものツールで世界中の企業の財務情報・指標を見比べられるのは楽で良いです。

バフェット・コード

バフェット・コードも企業分析用の著名なツールです。企業分析に必要な EPS などの情報をしっかり網羅しています。特に売上高や営業利益を同じチャートに表示する点は見やすくて気に入っています。

一方で、1) 表示する情報が選択できずレイアウトが固定である点と 2) 米国企業向けの一部機能が有料版のみサポートされている点がデメリットに感じており、メインツールとして使用していません。

IR BANK

IR BANK も有名なツールです。企業分析に必要な情報に加えて、自社株買いなどの株主還元情報を簡単に見えるのが便利です。

一方で、財務情報をチャートに表示するのではなく表形式で表示しており、見づらいのがネックです。

高配当株投資レイアウト

高配当株投資におすすめのレイアウト

私は以下のレイアウトを作成して企業分析しています。長期投をするため時間軸は「月」です。

PC/Macのアプリを使い、大きな画面で分析することをお勧めします。

TradingView を使った高配当株分析用レイアウト

株価に加えて複数のインジケーターを表示し、3段階で高配当株分析を行います。

第1段階として、3つの必須条件でサッと選別します。条件を満たさない場合、投資対象からしばらく外します。

インジケーター名確認項目
1株あたり配当金配当金の推移を表示。
過去5年程度安定して配当金を出しているか、上昇傾向かを確認。
希薄化 EPS (1株あたり利益)1株あたり利益の推移を表示。
企業が存続し配当金を支払うには利益が出ていることが前提なので、長期的に上昇傾向かを確認。
TradingViewでは直近12ヶ月分の財務情報をもとに3ヶ月ごとに EPS を表示するため、最近の業績を把握しやすいです。
BPS (1株あたり純資産)1株あたり純資産の推移を表示。
長期的に純資産が安定して増えている (資産 > 借金) 企業かを確認。
3つの必須条件として使用するインジケーター。足切りをします。

第2段階では 6 つの望ましい条件で分析し、投資適格企業を見つけます。

インジケーター名確認項目
営業活動のキャッシュフロー営業活動のキャッシュフローを表示。
本業で稼げていて、それが上昇傾向かを確認。
営業利益率営業利益率を表示。
本業の稼ぎ方が上手いか (商品を高く売りつつ経費は低い) を確認する。5 – 10% を超えていれば優秀。
資産に対する負債の割合(画面右側で確認) 総資産に占める負債の割合を表示。
業界標準と比較して負債が大きすぎないかを確認。
配当性向(画面右側で確認) 配当性向を表示。
無理せず配当が支払えており (配当性向 40 – 50%以下)、今後配当が伸びる余力があるかを確認。
株主還元方針(TradingView では確認できない)
各企業の IR ページを確認し、継続的増配や自社株買いへの積極性を確認。
不況時の配当状況確認2008年リーマンショック、2011年東日本大震災、2020年コロナショック時の1株あたり配当金を確認する。
6つの望ましい条件として使用するインジケーター。投資適格企業を絞り込みます。
TradingView の右側のパネルで配当性向と資産に対する負債の割合を確認する。

※ “資産に対する負債の割合”、”配当性向” は画面右側に表示される値を活用します。TradingView には自己資本比率の指標はないので、逆数である負債の割合を参照しています。

最後に配当利回りと株価の割安感を確認し、購入するのに適切なタイミングかを確認します。

インジケーター名確認項目
配当利回り配当利回りを表示。
配当利回りが高い時に購入することで高配当株投資になるので、納得できる利回りかを確認。私の場合は 4%。
PERPER (Price Earning Ratio) を表示。
過去5年程度の中で、現在の株価が収益に対して割安かを確認する。
PBRPBR (Price Book-value Ratio) を表示。
過去5年程度の中で、現在の株価が資産に対して割安かを確認する。
買うタイミングを判断するためのトリガー条件

これらの指標の詳細や選定理由が気になる方は関連記事を読んでみてください。

高配当株投資レイアウトのコピー方法

もし私のレイアウトを気に入った場合には、コピーして活用できます。

ただし、使用しているインジケーター数が多いので 有料の Essential Plan で Tradingview を利用する必要があります。

レイアウトをコピーして使用する方法
  • Step 1
    レイアウトリンクを開く

    私はレイアウトをコピーできるように公開しています。

    レイアウトの共有リンクをクリックし、Traiding View の画面を開きます。

  • Step 2
    コピーボタンをクリック

    以下のような画面が表示されているので、右上の [コピー] ボタンをクリックします。

    [コピー] ボタンをクリックしてレイアウトをコピーする。
  • Step 3
    (初めての方のみ) TraidingView アカウントを作成

    TraidingView を初めて使う方はアカウントを作成します。

    Google, X や Apple ID を使って30秒ほどでアカウントを作成できます。

TraidingView の有償版を購入する良いタイミング

サイバーマンデーやブラックフライデーなどのタイミングで年に数回セールをやっているので、その時に年額プランを申し込むのがお得です

まとめ

この記事では、TradingView を使って一目で重要な指標のみ確認し高配当株の分析時間を短縮する方法を紹介しました。

投資・資産形成は長期戦なので「無理せず継続できる」という点を意識してツールを選定してみてください。

まとめ記事

本サイトには高配当株投資のメリットと分析方法を解説した3つの記事があります。それらをまとめた記事があるので、全体像を把握しつつ個別記事に飛びたいときに便利です。

関連記事

高配当株投資をはじめたての頃は1株投資をするのがオススメです。通常は100株単位での購入が必要ですが、SBI 証券であれば1株ずつ投資できます。

参考書籍

高配当株投資について更に知識を深めたいときには、以下の参考書籍を読んでみてください。

1つ目はこちら。高配当株投資を始めるきっかけとなった本です。

ド素人の頃から初めて毎月18.5 万円 (222万円/年) の配当金を得るまでの失敗談・試行錯誤や、高配当株の分析方法、永久に保有したい銘柄が分かる良い本です。

同じ筆者の2つ目の書籍です。1冊目よりも内容が濃く深いです。

そのため、1冊目を読んだ後に2冊目を読んだほうがスンナリ入ってくると思います。

上記2書籍を読み、自分で高配当株分析をする際に業界内の立ち位置や売上などを比較する際に便利です。

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