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大沢温泉 山水閣 宿泊記|「良き昔と良き今」が共存する癒しの温泉体験

大沢温泉山水閣の玄関外観。自然に囲まれた落ち着いた雰囲気 旅行

岩手・花巻にある大沢温泉 山水閣は、200年以上の歴史を持つ湯治屋と隣り合う温泉宿。
古き良き情緒を受け継ぎながらも、現代的な快適さを兼ね備えた空間が魅力です。

静かな山あいに佇む館内では、深い緑と川のせせらぎに包まれ、心がゆるむような時間が流れます。
隣の湯治屋では昔ながらの温泉文化に触れ、山水閣では洗練された滞在を楽しむ——その対比こそが、大沢温泉の面白さ。

「良き昔と良き今」が共存する空間でしか味わえない体験がここにはあります。
そんな唯一無二の温泉宿を、今回は写真とともに紹介します。

モダンな造りと自然が調和する山水閣

山あいの道を抜けて現れる「大沢温泉 山水閣」は、三館の中でも最も新しい建物。
周囲に伝統的な湯治屋の風情を残しながらも、現代的で快適な設えが印象的です。

大沢温泉山水閣の玄関外観。自然に囲まれた落ち着いた雰囲気

玄関前には広々とした車寄せがあり、深い緑に囲まれた外観が美しい。
モダンなラインの建物でありながら、木の温もりと自然の色調が溶け合い、山の風景に穏やかに馴染んでいます。

館内の廊下は明るく清潔で、照明も柔らかな光に整えられています。

大沢温泉山水閣の廊下。モダンで明るく、清潔感のある館内

隣接する湯治屋や菊水舘の歴史ある木造建築から感じる懐かしさも良いですが、山水閣のモダンな和もまた心地よい。
この「良き昔と良き今」が共存する空間こそが、大沢温泉の魅力であり、ほかにはない面白さだと感じます。

この上品な空気感は、客室にもそのまま引き継がれているように思います。

落ち着いた和室と、窓の外に広がる深い緑

案内された客室は、10畳の和室に広縁がついたゆとりある空間でした。

大沢温泉山水閣の本館 和室(10畳)。清潔感があり、木の温もりと落ち着きのある空間

畳の香りがふわりと漂い、窓の外には濃い緑が広がります。
9月初旬、夏の名残を感じる温かな空気の中で、窓を開けると外からは豊沢川のせせらぎと鳥の声が静かに響いてきました。

大沢温泉山水閣の客室から眺める新緑。窓の向こうに広がる深い緑が美しい

広縁に腰をかけて外を眺めていると、深い緑を見ているだけで気持ちが落ち着いていくのがわかります。

大沢温泉山水閣のベランダから望む山と清流の景色

平泉観光で歩き回った疲れも、気づけばどこかへ消えていました。
この部屋は塀のあるタイプでしたが、ガラス壁越しに川を望める部屋もあるそうで、
次に訪れるならそちらにも泊まってみたいと思いました。

大沢温泉山水閣の和室に備え付けられた洗面所。清潔で使いやすい造り

室内は隅々まで清潔に保たれており、洗面台も使いやすく整っています。

大沢温泉山水閣の客室内にある古代檜風呂。温泉ではないが香りが良く落ち着く

客室の内風呂は温泉ではありませんが、古代檜を使った湯船が備わっており、木の香りがほのかに漂う落ち着いた空間です。

地元食材をふんだんに使った、贅沢な夕食

夕食は、岩手県産の和牛や花巻産プラチナポーク(白金豚)を中心に、季節の食材を丁寧に仕立てた和会席でした。どの料理も味付けが上品で、地元の豊かさが感じられます。

大沢温泉山水閣の夕食。岩手県産和牛や花巻産プラチナポークを使った豪華な和食会席

特に白金豚の鍋は、脂が軽やかで旨味が深く印象的でした。
一方で、どれも密度の高い料理で想像以上のボリューム。
昼に平泉で食べた餅定食の満足感もあって、少し残してしまったのが申し訳なかったです。

「岩手の食事はどれも力強い」——そんな印象が心に残りました。

川のせせらぎと、歴史を感じる温泉郷の散策

山水閣で一晩を過ごし、たっぷりとした朝食をいただいたあと、少し時間をおいて敷地内を歩いてみました。

大沢温泉全体の案内図。山水閣・湯治屋・菊水舘など3館が川沿いに並ぶ

朝の澄んだ空気のなかで聞こえる川の音や鳥の声が心地よく、散歩がとても気持ちよかったです。

すぐ隣には、200年以上の歴史を持つ湯治屋があり、木造建築の趣と、山あいの自然が溶け合うような佇まい。

大沢温泉湯治屋の玄関。木造の温かみある建物が出迎える

玄関をくぐると、昔ながらの帳場や売店、自炊用の設備が並び、今も変わらず、湯治文化が息づいているのを感じます。

宿の方によると、1ヶ月ほど滞在する常連客も多いそう。
いつか子どもとここで、「暮らすように滞在する」のもいいなと思いました。

大沢温泉湯治屋の外観と植栽。複数の建物が入り組み、懐かしい情緒を感じる

まるで『となりのトトロ』のような穏やかな世界観。
派手さはないけれど、静かな生活の気配がこの場所には確かにあります。

曲がり橋の上で感じる、豊沢川の音

湯治屋から菊水舘へと続く曲がり橋に出ると、眼下には豊沢川が静かに流れ、木々の緑が水面に映ります。

大沢温泉の曲がり橋。湯治屋と菊水館を結ぶ木橋からの眺めが美しい

川音と風のそよぎが交わるたびに、温泉郷全体がゆっくりと呼吸しているような感覚に包まれました。

大沢温泉を流れる豊沢川。水車小屋や木々に囲まれた清流

橋の上からは名物の露天風呂「大沢の湯」が見え、入浴しているときには、この橋を渡る人の姿が見えるのもまた風情。
温泉と自然がひとつに溶け合う——そんな時間がここには流れています。

深い緑と川の音に包まれる大沢温泉の温泉体験

山水閣には、大浴場の「山水の湯」と半露天風呂の「豊沢の湯」があります。
どちらも清潔で落ち着いた雰囲気で、ゆっくりと湯に浸かれる空間でした。

特に印象に残っているのは「豊沢の湯」。
春から秋にかけてはガラス戸が開放され、すぐそばを流れる豊沢川の音が届きます。
私が訪れたときは夜で、湯けむりの向こうから川のせせらぎや虫の声が聞こえ、自然の中に溶け込むような感覚に包まれました。

→ 詳しくは、山水閣公式サイト内の「豊沢の湯」紹介ページをご覧ください。

一方、「山水の湯」は高い天井と大きなガラス窓が印象的な大浴場。
広々とした湯船からは四季折々の山の景色が望め、内湯でありながら開放感に満ちています。
川面を渡る風を感じながら湯に浸かる時間は、心から穏やかでした。

→ 「山水の湯」についての詳細は、山水閣公式サイトをご確認ください。

そして、隣接する湯治屋には名物の露天風呂「大沢の湯」があります。
豊沢川の流れに寄り添うように造られた混浴露天風呂で、その開放感はまさに圧巻。
男性でも少し勇気がいるほどの解放的な造りですが、自然と一体になる心地よさがあります。

→ 名物の露天風呂「大沢の湯」は、湯治屋公式ページで写真付きで紹介されています。

現代的な山水閣と、昔ながらの湯治屋。
そのどちらの湯も楽しめることこそが、大沢温泉の魅力だと感じました。

まとめ: 「良き昔と良き今」が共存する、大沢温泉山水閣の魅力

清潔で居心地のよい和室、深い緑に包まれた温泉、そして地元食材をふんだんに使った食事。
滞在中は、心も体も穏やかに満たされていくのを感じました。

ただし、大沢温泉の魅力はそれだけではありません。
現代的な快適さを備えた山水閣と、200年以上の歴史を持つ湯治屋の情緒が見事に調和し、
「良き昔と良き今が共存する特別な空間」を生み出しています。
この「時間の重なり」を感じられる温泉郷こそが、大沢温泉の最大の魅力であり、わざわざ足を運ぶ価値のある理由です。

平泉観光や花巻観光の拠点としてはもちろん、
ストレスの多い日常に疲れた自分を静かにリセットしたいときにも訪れたい、そんな宿でした。

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