横浜観光で元町・中華街や山下公園を訪れるなら、ぜひ立ち寄ってほしい食の名所があります。
それが、ホテルニューグランド。美食と歴史が交差する特別な時間を味わえる場所です。
ナポリタンやシーフードドリア、プリン・ア・ラ・モードに加え、横浜生まれのカクテル「バンブー」など、多くの料理やカクテルの「発祥の地」として知られるこのホテル。
クラシックホテルならではの上質な空間で、歴史ある味わいとスペシャリテをゆっくり堪能する時間は、旅の一日に華を添えてくれます。
この記事では、そんな発祥の美食体験を多くの写真とともにご紹介。
ホテルニューグランドの魅力を余すところなくお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。
ザ・カフェ|ホテルニューグランド発祥のナポリタン・シーフードドリアの魅力を味わう
1927年の開業時と変わらぬ佇まいで建つ、ホテルニューグランド本館。

その1階にある「ザ・カフェ」は、クラシックな外観に少し背筋が伸びるものの、中へ入ると木の温もりに包まれたやさしい空間が広がり、ふっと気が和らぎます。
ナポリタン・シーフードドリア|「原点」にして完成形
この日は、ナポリタン、シーフードドリア、ハンバーグが一皿に盛られたプレートを注文。
特にナポリタンとシーフードドリアはこのホテルが発祥とされる料理で、「大人のお子様ランチ」のようなわくわく感があります。

ナポリタンは一般的なケチャップベースではなく、生のトマトベースで丁寧に仕上げたソースが使われています。トマトの風味が生きた、深みがありながらすっきりとした味わいでした。
ドリアはホワイトソースとチーズ、海老の相性が抜群で、優しくとろけるような味わい。
ハンバーグはふっくらとしていて、肉の旨みがしっかり伝わってきます。

食前にいただいたクリームコーンスープも、口当たりなめらかで、これから始まる時間を静かに整えてくれるような一皿でした。
窓の外の山下公園を眺めながら食べていると、料理そのものだけでなく、この場所の記憶や歴史ごと味わっているような気持ちになります。
発祥の地で童心に帰る、プリン・ア・ラ・モード
締めは、こちらも発祥料理のひとつ「プリン・ア・ラ・モード」。
アメリカ人将校夫人たちを喜ばせるために考案されたという背景があるデザートです。

ガラスの器に盛られたプリン、アイス、ホイップクリーム。そのまわりを彩るりんご、キウイ、さくらんぼ、オレンジなどのフルーツ。
一目見ると、童心に帰ったような嬉しさがふっとこみ上げます。
クラシックホテルらしい品の良さと、ちょっとした遊び心が感じられる一皿でした。
ナポリタン、シーフードドリア、プリン・ア・ラ・モードなど、今では日本中に広まった洋食。ホテルニューグランドは、その「発祥の地」とも言える存在です。これらの料理がどのように生まれ、受け継がれてきたのかは、ホテルの公式ページでも詳しく紹介されています。
イル・ジャルディーノ|中庭を望む本格イタリアンで、肩肘張らない上質時間を
ホテルニューグランド本館の1階、庭園側にひっそりと佇む「イル・ジャルディーノ」。

名前のとおり、ガーデンを望む優美な空間で、季節の風を感じながら本格イタリアンが楽しめます。

「もっと楽しく、もっと気軽に」というコンセプト通り、高級感はありつつも、肩肘張らずに食事を楽しめる雰囲気でした。
前菜・パスタ・パンで楽しむ、お得なセットメニューの魅力
この日は、前菜・パスタ・パンがセットになった食事を注文しました。価格は5,000円ほど。
優雅なガーデンビューでのディナーをこの価格で楽しめるのは、かなりお得。
前菜に選んだのはムール貝のオーブン焼き。

香ばしい焼き目がついた貝を白ワインと合わせながら、3枚ぺろりといただいてしまいました。
こういうシンプルな一皿に、素材と火入れの上手さが出る気がします。

セットのパンは盛り合わせで、スティック状のものは食前に、柔らかめのバゲットは後半のパスタと一緒に楽しめました。ふわふわとした食感が心地よく、添えられたオリーブオイルとの相性も抜群。

そして、パスタはトマトとバジルのソースを選びました。爽やかなバジルの香りと、トマトの酸味がちょうどよくて、こちらもシンプルながら満足度の高い一皿。
この後に控えるスペシャリテに向けてお腹の準備は万端です。
スペシャリテ「オッソブーコ」で締める、上質なディナータイム
コースを終えたあと、追加で注文したのはイル・ジャルディーノのスペシャリテ「ミラノ風オッソブーコ」。

骨付きの仔牛すね肉をじっくり煮込んだ料理で、深い味わいと、しっかりとした歯応えがとても印象的でした。
見た目はがっつり系ですが、実際は意外なほどさっぱりしていて、赤ワインともよく合います。
食べ応えは十分なのに、気づけばいつの間にか満足して食べ終えていた──そんな一皿でした。
メインバー「シーガーディアンII」で、横浜発祥のカクテルを
ホテル本館1階にある「バー シーガーディアンII」は、クラシックホテルの風格を感じさせる落ち着いた空間。

まずは、横浜発祥のカクテル「ヨコハマ」を。

ジンとウォッカをベースにしたすっきりとした味わいで、オレンジジュースとグレナデンシロップの甘みが程よく広がります。横浜の夕陽を思わせる鮮やかな見た目も見事です。
続いては、ニューグランド発祥の「バンブー」。

銀座のバーで出会ったカクテルで、バーテンダーさんに「バンブー発祥の店ニューグランドで飲んでみては?」とおすすめされて、いつかここで味わいたいと思っていました。
ドライ・シェリーとドライ・ベルモットを使ったすっきりとした味わいで、締めのカクテルとして最適。
重厚な雰囲気に丁寧なサービス。バーテンダーさんとのちょっとした会話でリラックスしつつ、歴史あるカクテルを楽しめる。そんな時間を楽しむなら、シーガーディアンIIに足を運んでみてください。
まとめ: 「発祥の地」ホテルニューグランドで歴史ある美食を味わう
ホテルニューグランドでの食事は、「ここでしか味わえない」美味しさと歴史に満ちていました。
ナポリタンやプリン・ア・ラ・モード、バンブー発祥のホテルで食事することで、料理とともにその歴史までも感じられるのが大きな魅力です。
また、中庭を望むイタリアンダイニングでは、スペシャリテの「ミラノ風オッソブーコ」を中心としたコースを、落ち着いた空間でゆったりと楽しめました。
「歴史あるクラシックホテルで、このホテル発祥の料理と美しい空間を堪能したい」──そんな特別なひとときを求める日に、ホテルニューグランドはきっと応えてくれるはずです。
宿泊しなくてもレストランやバーは気軽に楽しめるので、次に横浜を訪れる際はぜひ足を運んでみてください。
