都内各所で見かけるタワーマンション。「一度は住んでみたいな」と思っても、高いコストを払うほどの価値はあるのか?と疑問に思いませんか。
私も実際に住むまでは良い点・悪い点がわからず、賃貸・購入の検討が難しかったです。その後6年ほど品川区・港区のタワマンに住んだ上で、利便性や問題点がわかってきました。
そこでこの記事では、実際に住んでいる人から見たタワマンの良い点・悪い点を解説して、読者の賃貸・購入の検討に役立ててもらいます。
住んで良かったこと
まずは住んで良かったポイントです。共感できる人は賃貸・購入を検討しても良さそうです。
共用設備が便利
私がよく利用するのは、ジム、コンビニ、ラウンジの3つです。
外のジムよりも利用者が少ないので、人気のあるフリーウェイトを並ばずに使えます。悪天候でもジムに行くのが面倒にならないのも隠れたメリットです笑。
コンビニは在宅勤務の強い味方。忙しくて自炊できない時に、ご飯が買えて助かります。
ラウンジは読書や在宅勤務時の気分の切り替えに役立ちます。コンビニでコーヒーを買えば、雰囲気の良い空いてるカフェに。
景色と気分が良い
共用設備が便利で、エントランスが綺麗な建物に住んでいると単純に気分が良いです。また、景色が良いと気分が晴れ晴れとします。
生ゴミの処理が楽
タワマンにはディスポーザーがほぼ付いてます。流し台にミキサーが付いてるイメージで、生ごみを粉砕して下水に流します。
ディスポーザーのおかげで生ゴミの処理や匂いに悩まされません。小さなことですが、この時短はありがたい。
ゴミ捨てが楽
各階にゴミ捨て場があるタワマンは便利です。24時間気軽にゴミ捨てできます。
逆に、1階にゴミ捨て場が集約されている小規模/古いタワマンは避けた方が良いです。エレベーターが臭う・混む原因になります。
部屋の設備
機密性が高く、外の気温の影響をあまり受けません。また、部屋の設備グレードが高めです。風呂やトイレも広いので、地味に日々の生活が快適に。
ただ、築浅分譲物件ならどこも同じなので、この理由だけではタワマン費用は割に合わないと思います。
虫がいない
高層階ならゴキちゃんや蚊がいない天国。一方で、虫や鳥の鳴き声で起床することもないので、少し寂しいです。
治安が良い
私が住んだ港区や品川区のタワマンは治安が良いです。マンションに住む子供達もラウンジで楽しそうに勉強やゲームしています。
警備の方もいて、2回ゲートを通る必要があるので、不審者はブロックされてるのでしょう。
どうでも良くなったこと
最初は新鮮でも、次第にどうでも良くなることもあります。この部分に重点を置いて賃貸・購入の決定はしない方が良いかもしれません。
バー ラウンジ
最初はテンション上がるし、通います。ただ、飽きます。
そもそも都内には素敵なバーが多いので、色々巡った方が面白いし、非日常感があって楽しめます。
きついこと
実際に住んでみて辛かったことをまとめてみました。この不便さを許容できるかを住む前に検討してください。
直射日光と夏場の高温
タワマンには遮蔽物がなく、景色が良いです。一方で、直射日光を遮るものがありません。
冬は暖かくて良いですが、7-9月の午後は蒸し風呂状態です。常に冷房をかければ良いのですが、当然電気代はかかります。私の場合 2LDK一人暮らしで 1.6万円/月ほどです。
次回は、南や西向きをやめて、東か北向きを選びたいです。なぜなら、東向きなら気温の低い午前中だけ日光があたりますし、北向きでも遮蔽物がない分普通の建物より日光が入るからです。
騒音
これは都心のタワマンに住む際に特に注意してほしいことです。遮蔽物がないのと、24時間換気システムが外の音を取り込むので、意外と騒音が気になります。
私は駅近の物件に住んでいるため、電車の走行音が特に気になります。もちろん外よりは静かですが、休日は1日過ごすこともあるので少し辛いです。なお、車や人の声は聞こえません。
この経験から、タワマンでも以下の点に気をつけるべきという学びがありました。
- 線路や高速道路の近くの物件は避けるか、内見時に騒音チェック。
- 二重サッシになっているかを確認。
- 24時間換気システムにサイレンサーが付いているか確認。
電波
高層階ほど電波が届きません。Wifiがあるのでアプリを使うのは問題ないですが、電話が切れやすいです。救急車を呼ぶような緊急時はどうするのかと不安です。
引越し手続きと費用
意外かもしれませんが、引っ越し業者から嫌がられます。正確にはあまり値引き交渉に応じてもらえません。なぜなら、2つの手間暇がかかるからです。
1つめは事前の申請です。借主と引っ越し業者が管理センターとやりとりして、日程予約する必要があります。
2つめは養生(廊下やエレベーターに保護剤を貼る)です。エントランスから部屋までの間に共用設備や長い廊下があるので、それら全てを養生する必要があります。この手間暇が、引っ越し業者が嫌がる原因です。
地震や停電時の移動
今まで一度だけ経験しました。地震の時にエレベーターが全停止し、30階以上階段を登りました。暑い時期で飲み会の後だったので本当にしんどかった・・
幸いすぐに復旧したので良かったですが、大災害や大規模停電時には生活が成り立たないと思います。
敷金礼金
家賃が高いので敷礼も当然高いです。私の場合、敷金2ヶ月礼金2ヶ月で100万円以上かかりました。
初期費用の高さに納得感があるかは個人個人の判断だと思います。
許容できること
普通のマンションと比べて苦労するけど、それほど気にならないポイントも紹介します。
エレベーター
「タワマンのエレベーターは激混み」という記事を時々見ますが、そんなに混みません。概ね1分もかからずに乗れます。ただし、混雑に影響する以下の項目は要チェックです。
- エレベータの台数は多いか?
- その台数は住居数と比べて妥当か?
- エレベーターは高層階、低層回で分かれているか?
- ゴミ捨ては各階で可能か? ゴミ捨てなど別の用事で乗る人が増えるためです。
宅配
多くの住宅にまとめて宅配するので、インターフォンで宅配業者さんと会話してから5-15分ほど待ちます。
トイレなどの用事があれば辛いですが、それ以外は家で過ごしてればいいので許容範囲です。
制約
住む上で知っておいた方が良い制約事項も共有します。困るほどではないので、参考までに。
オール電化で料金プランも固定
事故やインフラコストを下げるために、タワマンはオール電化のことが多いです。また、タワマン向け料金プランを使用する必要があります。
ガスでの料理やお湯炊きが好きな人には合わないかもしれません。
インターネット
インターネットも個別契約ではなく、マンション全体で契約しているものを使う必要があります。
テレワークからエンタメまでインターネットは重要なので、契約前に速度はチェックしておきましょう。
都市伝説
時々YouTubeやブログで見かける謎情報についての感想です。
カースト
上層階ほど位の高いタワマンカーストなるものがあるそうですが、体験したことないです。同じ階の人すら覚えてないのに、他の人が何階住みか気にすることはないでしょう。
生きてれば、年収・出身大学など比較できることは多々ありますが、他人との比較で自分を評価する人生は生きづらいと思います。そんなことは忘れて、自分の好きなことを目一杯楽しんではいかがでしょうか?
今後も住みたいか?
体験した上で、私は今後も住みたいです。普通のマンションより便利・快適だからです。
ただし、直射日光による高温問題や、騒音問題を解決するために、今後は共用設備に近い低層階を試したいです。すぐにジムや散歩に行ける方が健康的なので。
なお、収入が下がった場合や、趣味にもっとお金を使いたい場合には引っ越します。
まとめ
タワマンには共用設備や各階ゴミ捨て場などの便利な機能が揃っています。一方で、高温・騒音が問題になることがあります。
もし「一度はタワマンに住んでみたいな」と思っているなら、この記事の内容を検討した上で、一度賃貸で体験することをオススメします。一度の人生、やりたいことを楽しんだ方が良いけど、購入はハードルが高いからです。
購入資金を貯めるために資産運用に興味がある方は、この記事も参照してみてください。
なお、タワマンはランニングコストが高いです。そのコストを払う前に、自分がやりたいことをリストアップして、ここにコストを投じるべきかを一考することもオススメします。