船舶免許には2級と1級がありますが、いきなり1級に挑戦するか悩みませんか?
ど素人の私も2級から順にステップアップするか悩みましたが、最初から1級に合格できました。
そのため、いきなり1級に挑戦して大丈夫です!もちろん、準備は必要です。
そこでこの記事では、私の経験をもとに必要な準備・期間・費用を紹介します。記事を参考にしっかり対策して、いきなり1級合格してください。
免許の種類と合格率・難易度
まずは免許の種類と難易度を把握しましょう。
免許の種類
船舶免許(小型船舶操縦士免許)4種類のうち、メジャーな3つがこちら。
種類 | 運転範囲 | 船のサイズ |
---|---|---|
1級船舶免許 | 無制限 (条件あり) | 24m 未満のプレジャーボート その他 20トン未満船舶 |
2級船舶免許 | 海岸から約9km | 1級と同じ |
特殊小型船舶免許 | 湖岸や海岸から約3.7km | 水上オートバイ 1,2級では水上オートバイは運転できない。 |
無制限に航行できる1級免許にはワクワクしますね。2級と1級の違いは航行範囲なので、遠くに行かなければ2級でも問題ありません。
合格率と難易度
難易度は普通自動車運転免許と同じくらいでした。
つまり、きちんと対策すれば合格するけど、油断した10人に1人が落ちる試験です。
国家試験の内容
敵を知り己を知れば百戦危うからず。どんな準備をするか知る前に、テスト内容を把握しましょう。
免許取得には国家試験に合格する必要があり、3つの科目があります。
- 身体検査
- 学科試験
- 実技試験
身体検査
視力、色覚、聴力、疾病・身体機能のチェック。数分で終わりました。
詳細は国土交通省ウェブサイトの[身体検査合格基準]をご確認ください。
学科試験
免許の種類で内容が変わります。
- 操縦者の心得及び遵守事項 – 12問
- 交通の方法 – 14問
- 運航 – 24問
- 上級航行1 (1級のみ) – 8問
- 上級航行2 (1級のみ) – 6問
4つの選択肢から正解を選ぶマークシート試験。各科目50%以上、合計65%以上の正解で合格。
船の航行ルール・エンジンの構造・湾内の決まり等を学ぶのですが、新しいことだらけで面白い。
1級は海図を使った航海計画策定・エンジンの詳細・気候の考慮を追加で勉強します。海図を使うのはワクワクして面白いです。
試験の詳細は国土交通省ウェブページの[学科試験]をご確認ください。ヤマハのウェブサイトで過去問を見て、雰囲気を掴むのもオススメ。
1級の試験時間は2時間20分ですが、70分もあれば見直しも含めて終わります。
実技試験
発航前の船の状態チェック・ロープワーク・前進・後進・進路変更・人命救助・離岸・着岸など多くの項目があります。
船を運転するのは初めてだったので、個人的には一番難しかったです。
スクールで実技指導を受けた上でも、、内容は散々。低速航行での当て舵が苦手で、直進が安定しませんでしたし、着岸も満足できる内容ではなかったです。
このように反省点は多いものの合格できたので、皆さんも試験中は最後まで諦めずに頑張ってください。
実技試験の詳細も国土交通省ウェブページの[実技試験]で確認可能です。
いきなり1級受験でも大丈夫か?
きちんと対策する時間を作れば、いきなり1級で大丈夫です。時間と費用を節約できますし、筆記試験も上級航行1・2以外に違いがないからです。
合格率90%程度の試験なので、必要以上に恐れる必要はありません。
では、どのくらいの対策・時間・費用が必要になるのでしょうか?
1級合格に向けてしたこと
色々な対策方法がありますが、私はヤマハの1級スマ免コースを活用しました。
PCやスマホを使って空き時間に勉強できますし、通常コースより割安だからです。
費用は11万円程度
受講料・国家試験料金など諸々込みで約11.5万円です。
これを高いと感じるかは人によりますが「知らない世界に踏み込むときはプロに頼るのが時間・費用対効果が高い」という持論なので、私にとってはリーズナブル。
ただし、安い買い物ではないので、事前に体験版を使って自分に合うかチェックしましょう。
期間は1ヶ月程、勉強20-30時間、実習1日、試験1日
1ヶ月程度の準備期間を作って、最低20-30時間程度勉強しましょう。
それだけあれば、学科・練習問題・暗記対策・模試を使って万全の対策ができます。
それに加えて、実習1日・試験1日分の日程確保が必要になります。
具体的には、以下のようなスケジュールでした。
- 7/3 スマ免コース申し込み
- 7/30 実技講習
- 8/5 国家試験
学科対策
スマ免には学科・練習問題・暗記対策・模試があるので、コンテンツを全て完了すれば十分でした。
「どんな対策をすれば良いのか?」を調べて作戦を練る時間・労力を省けたので助かりました。
ただ、初めて触れる知識が多いので、1ヶ月で準備が終わるか常に不安でした。そのため、できるだけ早く学科を終えて、全体像やレベル感を掴みましょう。
全体を掴むことで不安も減りますし、自分の得意・苦手箇所も分かります。
また、海図を使った問題は三角定規・コンパスを使って正確に線を引かないと間違えやすいので、最低でも5-10問は事前対策しましょう。
模試も必ず1-2回は受けましょう。合格点に届けば自信が湧きますし、弱点科目も発見できます。
この対策の結果、私は64問中63問正解で合格しています。
ロープは体が覚えるまで
意外と苦戦するのがロープワーク。スムーズに結べないと実運用時にも試験時にも困ります。
試験中は緊張で頭が回りづらいので、体に覚えさせるのが肝要です。
できるだけ早い時期、遅くとも実技の2週間前には対策を始めましょう。
実技はスクールがオススメ
YouTube・ブログに全部独学でカバーするコンテンツがありますが、実技はスクールに申し込むのをオススメします。
実際に運転してみないと分からないことも多いですし、慣れないせいで人や船と衝突したら取り返しがつかないからです。
他人・自分の命や安全であったり、支払う損害賠償などを考えた場合に、数万円の免許取得費用の節約が割に合うかを考えてみることをオススメします。
試験当日の様子
時間
朝9時くらいに開始で時間厳守。受付時に数分の身体検査、午前学科、午後1時から実技試験でした。
ほとんどの人は学科を早く終えるので、実技開始まで1−2時間程度待ちます。
おすすめの服装と装備
日光から体を守り、汗がすぐ乾くが基本方針です。
帽子 | 暑さも凌げて髪のダメージも防げる。 |
偏光レンズのサングラス | 水上は日光を遮るものがなく、直射と反射で目が疲れます。サングラスで目を保護しましょう。白内障予防になります。 |
モンベル ジオライン クールメッシュの長袖 | 長袖なのに涼しくて日焼け対策もできる。3000円程度で買いやすい。 |
モンベル 機能素材Tシャツ (半袖) | 速乾で臭くならない。価格も3000円程度。 |
ウインドブレーカー (冬) | 水上は風を遮る物がなく風が強いので、寒い時期はウインドブレーカーも欲しい。 |
スポーツタイツと半ズボン | 暑い時期は速乾性のスポーツタイツと半ズボンがあると便利。冬なら長ズボンでも。 |
かかとまであるサンダルかデッキシューズ | 船の上で安定して動くために。 |
ハンドタオルやフェイスタオル | 汗をかくのでタオルがあると快適。 |
日焼け止め | 服でカバーできない顔や体を日光から守るため。 |
酔い止め薬 | 乗り物酔いしやすい人は買いましょう。 |
500mlの飲み物1-2本 | 緊張もあって喉が乾くのと、水分補給は大事なので。 |
軽い昼食 | 試験は午前・午後あるので、軽い昼食を持参しましょう。 |
オススメの時期
私は8月受験でしたが、本当に暑かった。。ただでさえ緊張しているのに、暑いと頭の回転がさらに鈍ります。
船に屋根があるので日光は遮れますが、冷房がないので停船中は暑い。涼しい時期に受験しましょう。
免許取得後
合格通知は約1週間後に届きます。その後、ヤマハから免許が郵送されてきました。
なお、自分の試験結果は JMRA のウェブサイトの[合格発表速報]からも確認可能です。
免許を取得した後は、日本各地で船遊びしましょう!私は同僚に勧められたヤマハマリンクラブ・シースタイルに入会して色んな地域で海を楽しんでいます。
まとめ
この記事では、いきなり1級船舶免許に合格できることと、そのために必要な対策をまとめました。
1級船舶免許を取得することで、制限なしに海を楽しめます。海洋国日本を120%楽しみましょう!
なお、スクールは色々な地域にあるので、旅行を兼ねて行ったことのない場所で実習・試験を受けてみると楽しいですよ。
私は旅行も兼ねて茨城県 霞ヶ浦に行きました。東京都内から2000円程度の特急で1時間。おかげで、マリンスポーツに加えてサイクリングスポットも見つけられました。
ホテルも面白かったので、関連ブログも是非ご覧ください。